フォエプラ見てきた話

ネタバレは公式サイトに乗っている程度だと思いますが、嫌な方は避けてください。



5月15日、隣県の籠原駅へと降り立った。噂に聞くフォーエバープラッドのチケットを握りしめて。


空は晴れ、暑いくらいの陽気の中、浮き足立ったオタクはヒールを鳴らしながら熊谷文化創造館への道を歩いた。思ったより近かった。道はほぼ真っ直ぐ、方向音痴だが迷わずに着いた。
会場に着くまでに、同じ舞台を見に来たであろう人を何人も見かける。駅にポスターと横断幕が貼ってある。赤いプラッド柄のポスターが可愛い。それだけでオタクはそわそわした。

会場に着き、列の最後尾へ並んだ。グッズは入場してから購入するらしい。パンフレットと缶バッジを購入したかったが、缶バッジのイラストの方が完売だった為、赤い文字入りの缶バッジと、青いハンドタオルを購入した。価格が安くて驚いた。


列に並んでいる間に「お待たせ致しました、開場となりまーす」という声と共に扉が開けられた。
そこから流れ出てくるホール内の冷たい空気、独特の匂い。中を見れば少しレトロなショーの装置のようなセットと、4本のマイクスタンドが見えた。
これからこの舞台を見るんだ、と実感して、わくわくとドキドキが止まらなくて、ぞわぞわと背筋に冷たい何かが走り鳥肌が立った。久々にこの感覚を味わった。

席は、ネタバレ防止の為なにも言えないが、とても良かった。頭が真っ白になった。


舞台はなにも言うことがないくらいに楽しかった。Twitterにも書いたが、「ミュージカル」を見に来ているのではなく、「プラッズのライブ」を見に来ていたのだ。52年前に果たすことの出来なかった彼らのライブを見ていた。
これもまたTwitterに書いたが、彼らは死んでいるんだった、という事実がコミカルにもシリアスにも描かれていた。
生きていないはずの彼らの楽しい、嬉しい、といった感情はホールの高い天井の中で増幅しながら伝わり、切ない、悲しい、やりきれないといった感情はその広い空間を切り裂くように伝わって来た。4人は2時間だけは生きていた。


笑いながら、手を叩きながら、涙をほろりと零しながら、濃密な2時間を過ごした。
ジャニーズの方がいる場所に初めて行ったが、初めてがここで良かったと心から思った。
お茶の間で良いと思っていたが、やはり行けば楽しかった。


ふわふわとした足どりで駅までの道を戻る。靴擦れが痛むが、そんなものは気にならなかった(後からバスに乗っておけばよかったと後悔したが)。この楽しくて幸せでまあるい気持ちをジップロックで包んで急速冷凍したかった。

坂本くんがTVガイドで「長野は良い役と出会えた」と答えていたのを思い出す。まさにその通りだと思った。長野くんは良い役、そして良い舞台、良い仲間と出会えたと端からも感じられる舞台だった。


5月末のチケットも取ってしまったので、この度急速冷凍した気持ちとはまた違うジップロックに色々と詰めてくる予定だ。



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